皆さんこんにちは。
NPO法人ソシオの杜です。
今回は「ソシオエステティック体験記②」と題して、心温まるエピソードをご紹介させていただきます。
ソシオエステティック体験記②
【概要】
- 《場 所》 療養介護施設
- 《頻 度》 2019.5.6~9.24
- 《対象者》 施設入所者
- 《内 容》 アロマオイルマッサージ
ここでは特定の利用者に施術を行うわけではなく、40代~50代の脳性麻痺の入所者様に対し、4ヶ月間、週に1回ペースでマッサージを行いました。
初めの頃は「この人誰だろう」といった様子で、皆さん不安そうな表情をしていましたが、毎週来るうちに私の顔をみた途端、パッと明るい表情になり、ニコニコと嬉しそうな笑みを下さるようになりました。
施術中、実際に一人一人マッサージする時間はそんなに長くはないので、会っていない期間の出来事などを話してくれたり、好きなことを話してくれたりとたわいもない会話をしていましたが、ある利用者様は皆が集まっているルームを見ながら
「いつもメンバーが一緒だから、みんな外から人が来ることが嬉しいの。新鮮だし、空気が明るくなる。だからまた来てね。」
とおっしゃいました。
他にも、
「マッサージしてもらった日はよく眠れる。」
「身体の痛みが和らぐ」
などの声もいただきました。
この施設の利用者様はあんまり上手く話せないし、中には全く話せない方もいますが、一生懸命、言葉にしたり身体で返事をしてくれます。
ですが、日常生活の上では、思い通りにならないことが多く、怒っている人を見ることもありました。頭では理解できることが多い分、その辛さは計り知れません。
「最近ソシオの必要性を実感しています」
と施設の方はおっしゃっていました。
これもまた、より良い人生を送れるようにとQOL(生活の質)の向上を目的とするソシオエステティックの魅力の一つではないかと考えます。
「特定の方だけでなく、施設内の方々を対象とすることで、施設内の雰囲気が明るくなり、入所している方、働く方が心地よく過ごしやすくなる。」
利用者様ご本人だけでなく、ご家族や施設職員、他の入所者様などの周囲も含めて一体的なケアを考える、 これこそ、まさにソシオエステティックの本質だと思います。
私たち「NPO法人ソシオの杜」も、一人でも多くの方のQOLの向上に寄与できるように活動していきたいと改めて感じさせていただいた事例でした。