皆さんこんにちは。
NPO法人ソシオの杜です。
今回、とあるデイサービス施設でのソシオエステティシャンの活動について、2つの事例をお伝えいたします。
概要は以下のとおりです。
事例⑩ デイサービスでのソシオエステティック ①
《場 所》 デイサービス
《頻 度》 週2回 合計10回
《対象者》 認知症・大腿骨骨折後・歩行困難
《内 容》 フェイシャル・メイク
・発話はあるが、会話は困難。
・家族に対する認識はあるが、詳細な家族構成についての認識は、日によって異なる。
介入時、1回目の施術の後、周囲の「きれいになったね」の言葉に笑顔で答える様子が見られた。鏡をお見せするとすぐには、反応はなかったものの自己認識は確認できた。
施設にいらっしゃる間、洗面所などの鏡のあるとこに行こうとされている行動を確認することができた。
2回目の介入では、他の方がソシオエステティックを受けている様子を見るなど、興味を示されている様子を確認できた。施設の方に誘導されてソシオエステティックを受けられて、鏡をお見せすると自己認識ができているようであった。
ご家族の話では、自宅で鏡を見ようと車椅子から立ち上がる場面が数回確認できたとのことです。
3回目以降もやはりソシオエステティックの施術後、反応が良く人と話そうとする行動が見られた。もちろん発話が困難なため実際のコミュニケーションには至らないが、自発行動と考えられる。
ご家族からのコメントでは、ソシオエステティックの施術の後は、いつもより少し興奮気味で、発話の回数などが増えているように思うとのことです。
おそらく、ソシオエステティックのケアが本人に対する刺激となっているのではないかとお話いただきました。
事例⑩ デイサービスでのソシオエステティック ②
《場 所》 デイサービス
《頻 度》 週2回 合計12回
《対象者》 統合失調症
《内 容》 フェイシャル・メイク
・統合失調症疾患に認知が見られる。
・発話や会話はしっかりされている。
・同じことを何度もお話されることや待つことが難しい。
・常にウロウロとされ座っている時間が非常に短い。
他の方が、ソシオエステティックを受けられている様子をご覧になって、施術をご自身で申し出られました。
施術中20分ほどは、座って施術を受けることが可能でした。
メイクのアイシャドウ、チーク、口紅の色選びなども自発的に選択された。
メイク終了後鏡をお見せしましたが、自己認識ができているかは、疑問です。
鏡に映った自身に関心はないような感じです。
施術後、しばらくすると「私もしてな」と申し出られる行動が見られた。
一日に10回以上は、ソシオエステティシャンを訪ねられる。
回数を重ねながらソシオエステティックの時間を延長するとその時間は、座っている行動が見られた。
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ソシオエステティックが「介入」することで、利用者様にどのような変化がみられるのかを知っていただけるケースとして、2つの事例をご紹介いたしました。
正直に申しまして、介入効果に対する「エビデンス」を明確にご提示することは難しいですが、ご家族の目から見て【いつもより少し興奮気味】【発語の回数が増えているように思う】といったポジティブな行動変容がみられており、一定の満足度は得ていただいているのではないかと思います。
ソシオエステティックは、
「人道的・福祉的観点から精神的・肉体的・社会的な困難を抱えている人に対し、医療や福祉の知識に基づいて行う総合的なエステティック」であり、
「エステティックの施術によって人を癒し、励まし、QOL(生活の質)の向上に寄与し、その人が本来の自分を取り戻すために支援すること」 を目的としています。
引き続き、医療・介護・福祉の各分野と協力関係を築きながら、利用者様に寄り添う活動を行っていきたいと考えております。
NPO法人ソシオの杜について
NPO法人ソシオの杜では、一緒に活動を行っていただける仲間を募集しています。
ソシオエステティックを学びたい方、NPO運営にご興味のある方、どちらも大歓迎です!
現在は、福岡県・佐賀県を中心に活動を行っていますが、少しずつ活動地域を拡大していきたいと会員一同頑張っています。
併せて、賛助会員としてNPO活動をご支援いただける会員様も募集しています。
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