皆さんこんにちは。
NPO法人ソシオの杜です。
昨年より、13回に渡りご紹介してまいりました「ソシオエステ事例集」ですが、今回で一旦完結とさせていただきます。
最後の事例として、私たち「NPO法人ソシオの杜」が特に力を入れている【在宅医療との連携】について、3つの事例をお伝えいたします。
事例⑬-1 リンパ浮腫のご利用者様
対象者は10年以上前に子宮がんの手術を受けられた方です。
80代の女性。家族と同居。
リンパ浮腫の為、左脚の腫れがひどく約5年程、週1回自宅に訪問しソシオエステを行なっています。
訪問予定の朝、本人から電話があり、「昨日、歩き過ぎたからか、脚がいつもより腫れて、赤くなっている」との事。
熱をもっているかお伺いしたところ、「触ると少し熱い」という返事でしたので、その日のソシオエステは出来ないことを伝えた上で訪問。
ご家族も仕事でいないという事でしたので、
かかりつけの病院に連れて行き受診
↓
「蜂窩織炎」と診断
↓
そのまま入院
となりました。
ドクターより、「的確な判断で、早めに連れて来ていただいて良かった」とのコメントをいただきました。
普段から、コミュニケーションを取っていたおかげで、スムーズに、医療機関へつなぐ事ができ良い結果に繋がったと思います。
事例⑬-2 終末期のご利用者様
知人からの紹介で、ご自宅に訪問した方です。
がん末期の70代男性。
診てもらっている病院からは、透析があるので、在宅では無理と言われたとの事。
その日は、30分程、ソシオエステを行い、本人とご家族から、在宅看護を望んでいる事、現在の状況などの情報を共有しました。
すぐに、私がお世話になっている訪問看護ステーションにつなぎ、在宅医も決まり、希望通り、自宅で最期を迎えられました。
亡くなる直前まで訪問し、ソシオエステを行い、在宅医・訪問看護師との情報共有もしっかりと行う事ができた事例です。
事例⑬-3 介護者へのソシオエステ
訪問看護ステーションからの紹介。
難病のお子さんの介護をされている50代の女性。
担当看護師より「レスパイトケア※の目的で、マッサージを受けさせてあげたい」と連絡がありました。
休息や息抜き・小休止という意味があり、介護の現場で使う”レスパイトケア”とは、日常的に介護をしているご家族などが一時的に介護から解放され、ゆっくりと休息をとれるように支援することをいいます。
月1回、お子さんの隣で、ソシオエステを行うことになりました。
お母さんが気持ち良さそうにしていると、お子さんも嬉しそうに見ています。
お母さんは、
「月1回のこの時間があるから、また明日から頑張れる。私の大切なリセットの時間」
と、終わった後に必ず笑顔を見せてくれます。
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今回ご紹介した事例のように、私達ソシオエステティシャンの仕事には、医療や介護の隙間にいる方達を「つなぐ」役割もあると実感しています。
医療・介護の現場では、医療費の削減・入院病床数の減少・在宅医療への移行といった制度的な問題もあり、高齢者や障がい者の方々が、地域や社会から孤立していっています。
一方で、医療・介護関係者の業務量は年々増加しており、苦しみ・不安を抱えている方々の心のケアまでは、手が届いていません。
私たちソシオエステティシャンの提供する「ソシオエステティック」とは、エステの知識と技術を活用し、社会的弱者とよばれる方々に寄り添い、QOLの向上を図ることを目的としています。
より多くの方々に「ソシオエステティック」を提供するために、私たち「NPO法人ソシオの杜」だけでなく、全国で多くのソシオエステティシャンの仲間たちが活動を行っています。
このブログを通して、少しでも「ソシオエステテック(ソシオエステ)」に興味を持っていただけたら嬉しく思います。
NPO法人ソシオの杜について
NPO法人ソシオの杜では、一緒に活動を行っていただける仲間を募集しています。
ソシオエステティックを学びたい方、NPO運営にご興味のある方、どちらも大歓迎です!
併せて、賛助会員としてNPO活動をご支援いただける会員様も募集しています。
現在は、福岡県・佐賀県を中心に活動を行っていますが、少しずつ活動地域を拡大していきたいと会員一同頑張っています。
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